規則正しい生活を心がけているのに、夫のいびきのせいで眠れない…。
次の日のことを考えるとあせるし、「お願いだから静かに眠らせてよ!」と言いたくなりますね。
現代人の多くが、家族や自分自身のいびきで悩みを持っているといわれています。
寝ているときの姿勢が悪くて、いびきをかく人も大勢いるようです。
そこで今回は、「寝姿勢」と「いびき」の関係について詳しく調べてみました。
寝姿勢を変えたら、いびきが治ったという人もいるようですよ。
「いびきと寝姿勢の関係」①うつ伏せ
充分な睡眠が取れないと、心身にいろんな不調が出てきます。
家族のいびきのせいで慢性的に寝不足になれば、自律神経にも大きく影響が出てしまいます。
いびきを改善する1つの大きなポイントが、眠っているときの姿勢だといわれています。
まずは「うつ伏せ寝」から順番に、寝姿勢を見ていきましょう。
仕事がハードで疲れ切っているときやお酒を飲んだ後、倒れ込むようにしてうつ伏せ寝をすることがあるかと思います。
長年のクセで、無意識にうつ伏せの姿勢になる人もいますね。
しかし、うつ伏せ寝は体に様々な悪影響があり、結果としていびきの悪化につながることがあります。
■うつ伏せ寝が体に及ぼす悪影響
- アゴや歯に8㎏もの重力が掛かる
- アゴの関節に歪みが出る
- 歯並びが悪くなる
- 胸部が圧迫されて呼吸がしにくい
- 骨格が歪んだり腰痛・肩凝りの原因にもなる
胸が圧迫されて呼吸がしにくくなれば、いびきはますます悪化することにもなってしまいます。
「いびきと寝姿勢の関係」②横向き
充分な「気道」が確保できない状態で眠ると、いびきにつながります。
気道とは空気の通り道ですが、枕が高すぎたり、変な姿勢で寝ることによって、空気が通りにくくなります。
いびきを改善する寝姿勢として、多くの専門家が推奨しているのが「横向き」の姿勢です。
眠っているときに気道を狭くしてしまうものとしては、気道まわりのたるんだ「筋肉」や「舌」などがあります。
しかし、横向きの姿勢で眠ると、そういったものが呼吸の妨げになりにくい状態が作れます。
また、いびき以外にも腰痛などに効果があるとして、横向きの寝姿勢は評価されています。
横向きの寝姿勢がもたらす効果に関しては、日経新聞・毎日新聞・日系トレンディを始め多くのマスコミで取り上げられています。
眠っているときは、当然ながら自分の寝姿勢を意識することができません。
そこで、自然に横を向いて睡眠が取れるボディピローと呼ばれる横向き専用の抱き枕や、横向き専用の枕などが注目を浴びています。
「いびきと寝姿勢の関係」③仰向け
元々、人にとって一番自然な寝姿勢は、仰向けで手足を伸び伸びと動かせる状態だといわれています。
しかし、太りすぎや筋肉の衰えなどが原因で、仰向けに寝たときに呼吸がスムーズにできないという人も少なくありません。
舌が喉の奥に沈んだり、気道のまわりの脂肪が圧迫したりすることが、いびきの大きな原因となります。
特に、鼻炎などによって鼻呼吸に問題がある人の場合は、無意識に大きな口を開けて眠ってしまいがちです。
仰向けの状態で口を大きく開けて睡眠を取ると、舌は喉の方に落ちやすくなります。
また、大きな口を開けて眠ることはウィルスなどの異物が入り込みやすく、体の不調につながります。
まとめ
- うつ伏せ寝には「胸部圧迫」「アゴの変形」「歯並び悪化」などの危険がある。
- うつ伏せ寝は呼吸がし辛いため、いびきを悪化させやすい。
- 横向きの寝姿勢は気道が確保しやすく、いびきの改善が期待できる。
- 横向き専用の枕や抱き枕も販売されている。
- 仰向けは自然な寝姿ではあるが、様々な原因でいびきを引き起こすことがある。
今回は睡眠時の姿勢がいびきに及ぼす影響について、ご紹介してきました。
寝姿勢がいびきに大きく関わっていることは確かですが、いびきの原因は他にもいろいろとあります。
副鼻腔炎などを始めとした鼻詰まりの問題が原因のこともありますし、喉や気道が炎症しているというケースもあります。
睡眠時無呼吸症候群にかかっている可能性もありますので、寝姿勢を改善しても何ら効果がないときは、専門医を訪ねるようにしましょう。