十分に睡眠時間をとったはずなのに疲れが取れない、といった経験はありませんか?
実はその疲れが取れない原因はいびきにあるかもしれません。
ここでは疲労といびきの関係について説明していきます。
寝ても疲れが取れないのはいびきのせい?
体や脳の疲れをとるための唯一の方法は十分な睡眠時間をとることです。
しかし、長時間睡眠時間を確保しても、その睡眠の質が悪ければ、疲れを十分にとることができません。
いびきをかいて眠っている人を見ると、よく眠っていると思いがちですが、実はいびきは睡眠の質を悪くする大きな原因となるのです。
いびきは何らかの理由で舌がのどのほうに落ち込んだり、上気道の筋肉が弛緩して狭くなることが原因で起こるものです。
上気道が狭くなると、呼吸するときの空気の通り道が狭くなり、それによって空気が上気道周辺の粘膜を振動させ、音が鳴ります。
この音がいびきの正体です。
この狭い隙間を使って呼吸することは、実は結構なエネルギーを必要とする行為です。
ですので、寝ている間もいびきをかきながら呼吸することでエネルギーを使うので、長く眠っても疲れが取れなくなってしまいます。
いびきをかきながら眠ることは、眠りながら運動をしているのと同じ状態なのです。
いびきが睡眠に与える影響
いびきをかきながら眠ることは、運動しながら眠るのと同じようなことだということを前述しました。
この理由は、狭くなった気道で呼吸を行うことにあります。
このいびきをかきながら眠ることに費やすエネルギーは、風船を膨らますのと同じ程度のものになります。
風船を膨らますのには、割と力を込めて空気を吐き出す必要があることはご存知だと思います。
人間は一晩の睡眠中に5000回から6000回呼吸をするといわれています。
もし、眠っている間にずっといびきをかき続けるタイプの人であれば、5000回から6000回も風船を膨らませるように呼吸することになります。
このような状態が続けば、呼吸を調整する自律神経が疲れ切ってしまうのも当然といえます。
自律神経が疲れるとその働きが乱れて、さらにいびきがひどくなるという悪循環に陥ってしまいます。
このような理由で、十分な睡眠時間を確保していても、いびきをかいていると疲れが取れなくなってしまうのです。
いびきにはどのような対策をとればよいのか?
いびきを解消し、睡眠の質をよくするためにはどの様な対策をとればよいのでしょうか?
一番簡単な方法は横向きに眠ることです。
しかし、横向きに眠ることは、いびきを解消するというメリットがありますが、体をゆがませてしまうなどのデメリットもあります。
ですので、横向きに眠ることを毎晩続けるのはあまりお勧めできません。
いびきをかく人のほとんどは、口呼吸で眠っています。
なので、いびきを抑えるためには、仰向けで眠り、口呼吸を鼻呼吸に矯正する方法が効果的です。
口呼吸を鼻呼吸に矯正するためには、ドラッグストアなどで販売しているいびき対策用の口に貼るテープを利用することをお勧めします。
このテープを使って口呼吸を鼻呼吸に矯正することで、いびきを抑えることができます。
それ以外にもいびきの原因は飲酒や肥満、枕の高さなどいろいろな原因があるので、その原因を突き止めて改善すれば、いびきを抑えることができます。
まとめ
- いびきは何らかの理由で上気道が狭まり音が鳴ることをいう
- いびきをかきながら眠ることは運動しながら眠るようなものなので疲労回復が難しい
- 口呼吸を鼻呼吸に矯正することでいびきを抑えることができ、睡眠の質を向上させることができる
ここまで、いびきと疲労の関係について説明してきました
いびきをかきながら眠っても、疲れが取れない理由がお判りいただけたと思います。
いびきの原因を突き止め、解決することで質の良い睡眠を手に入れ、疲労を朝まで残さないようにしましょう。