子供の歯は、力を入れてゴシゴシ磨いちゃダメ?
歯を傷つけると虫歯になる?
子供の歯磨きには、いろんな噂や憶測が飛び交いますよね。
特に小さな子供を育てていると、そんな一つ一つの疑問が気になって仕方ないものです。
そこで今回は、1歳児の歯磨き法について詳しくご紹介していきます。
ちょうど良い力の入れ具合や、理想の歯磨き時間についても説明しますので、ぜひ参考にしてみましょう。
「1歳児の歯磨き」…やりすぎると歯が傷つく恐れも!
「歯を磨く」という日本語を読むと、何となく「ゴシゴシと磨き上げる」というような印象がありますね。
でも、歯はゴシゴシ磨き上げれば良いというものではありません。
子供の虫歯を心配するあまり、必要以上に力を入れたりしつこく同じ所を磨くと、逆効果になることがあります。
歯の表面は、歯を守ってくれる「エナメル質」が覆っています。
ゴシゴシときつく磨いたり、何度も同じ所ばかりを磨きつづけると、エナメル質が傷つき溶けやすくなってしまいます。
虫歯というのは、傷ついた部分や溶けた部分にできやすいので注意が必要です。
特に、幼い子供の乳歯は傷つきやすいので、優しく「ブラッシングする」という感覚で磨いてあげましょう。
1歳児の歯磨きの力加減について
子供の歯を磨くときの力加減は、数字で表現すると「150~200グラム前後」が理想です。
…といっても、どの程度の力が150~200グラムに値するのかは、想像しにくいですよね。
調理用の計りをお持ちの方は、指を置いて、そっと指先に力を入れてみてください。
少しずつ力を入れて押していくと150~200グラムになりますので、だいたいの力の加減がわかるかと思います。
あるいは、歯ブラシを手の甲に当てて、色んな力加減で押してみるという方法もあります。
手の甲に歯ブラシを当てた状態で少しずつ力を入れてみて、毛先が広がったら力を入れすぎの状態です。
また、歯ブラシは使い始めて1ヵ月程度で交換するのが一般的です。
1ヵ月が経たないうちに、完全に毛先が割れたように広がるということであれば、強く磨きすぎということになります。
1歳児の歯磨き時間はどれ位が良いのか
1回あたりの歯磨きの時間は、その子供の歯並びなどによって差が出るものです。
奥歯や歯のすき間にすんなりと歯ブラシが入る子の場合は、比較的スムーズにキレイになります。
歯磨き時間の理想としては、1回あたり20~30分としている歯科医が多いようです。
でも、実際のところ、子供はそんなに長く口を開けてくれないですよね。
第一、大人でも、毎回20分以上時間をかけて歯磨きしている人は、そんなにはいないのではないでしょうか。
子供の歯を磨くときは、時間ばかりにとらわれず、正しく磨くことを意識しましょう。
歯並びがデコボコしている所や、奥歯、歯と歯のすき間は、食べカスや歯垢がたまりやすいといわれています。
■正しい歯磨き法
- 歯と歯ぐきの境目は、歯ブラシを斜めにして磨く(45度位が理想)
- 歯のすき間にしっかりとブラシを入れて、食べカスや歯垢をかき出す
- 歯は1本1本「小刻みに」ブラッシングして磨く
乳児の場合は、生えかけている歯など、奥の方に1本だけ背の低い歯が生えていることもあります。
背の高い歯の陰にかくれて見えにくく、歯ブラシがすき間に入っていないことがありますので、注意が必要です。
まとめ
- 歯磨きで表面のエナメル質が傷つけないようにする
- 特に幼い子供の乳歯は柔らかく、傷がつきやすい
- 食後すぐに歯を磨くと、歯の表面が傷つきやすい
- 食べてから10分か15分位経過したら磨くようにすると良い
今までの磨き方で、「すでに子供の歯を傷つけてしまったかも…」と心配な方もいるかも知れませんね。
歯の表面が溶けたり傷ついたりしている場合は、「歯を再石灰化」するようにします。
つまり、歯の表面の状態を修復するということです。
歯の再石灰化をするのに、力を発揮してくれるのはフッ素です。
歯医者さんに相談して、フッ素を塗ってもらってもいいし、フッ素入りの歯磨き粉を使っても良いですね。