節分に恵方巻が食べられるようになったのは、30年ほど前からです。
恵方巻を食べるようになったのには、どんな意味があるのでしょうか。
恵方巻は黙って食べると縁起が良いと聞いたことがある方もいると思います。
なぜ黙って食べると良いのでしょうか。また、恵方巻の食べ方には、ほかにどんなきまりがあるのでしょう。
ここでは、恵方巻の正しい食べ方についてお伝えします。
目次
節分に恵方巻を食べるのは、どんな意味があるのでしょうか。
歳徳神(としとくじん)という神様がおられる方角です。
歳徳神はその年の金運や幸せを司る神様で「年徳」「歳神様」「正月様」などの呼び方もあります。
歳徳神のおられる場所は、毎年変わります。そのため「恵方」の方角もその年によって異なります。
基本的に恵方になるのは「東北東」「南南東」「西南西」「北北西」の4つだけです。
古くから、初めての事を行う時は「恵方」の方角に向かってすると良いとされていました。
初詣も「恵方」の方角にある神社にお参りをする習わしがあります。
歳徳神のおられる「恵方」という方角は、昔から、人々にとって縁起の良い方角と考えられて来ました。
この「縁起の良い」方角にちなんで名づけられたのが「恵方巻」です。
また、恵方巻は太く巻かれた「巻き寿司」ですが、巻き寿司の「巻き」が「福を巻き込む」と考え、縁起を担いでいるのです。
節分の恵方巻を黙って食べるのは、どんな意味があるのでしょうか。
恵方巻を食べる時は、「黙って食べましょう。」と言われますね。
これには、どんな理由があるのでしょうか。
恵方巻を食べる時は、その年の「恵方」の方角を向いて食べることでご利益が得られると言われます。
この時、「恵方」の方角から、幸運が巻きずしの中を通り、身体の中に入りこむと考えられているのです。
ところが、途中で話すことで、せっかく入ってきた「福」が逃げてしまうと言われます。
また、恵方巻を鬼の金棒に見立て、鬼を祓うように一気に食べると良い、という理由もあります。
「目を閉じて願い事を思い浮かべながら、一気に食べる。」という食べ方が良いですね。
地方によっては、大笑いをしてから巻き寿司を食べるという風習が伝わっているところもあります。
これは、「邪気を笑い飛ばす」という意味だそうです。
笑いには、免疫力を高める効果もありますね。「笑う門には福来る」と言いますよね。
節分の恵方巻の食べ方には、どんなきまりがあるのでしょうか。
その年の縁起を担ぐ縁起の良い恵方巻きですが、正しい食べ方はあるのでしょうか。
どのような食べ方をすればご利益を得る事ができるのでしょうか。
- その年の恵方の方角を向いて食べる。食べ終わるまでよそ見はしない。
- 目を閉じて願い事を思い浮かべながら、無言で食べる。
- 一本を丸かぶりにして一気に食べる。
- 切り分けたりせずに、一本をひとりで食べる。
※あくまで、縁起の良い食べ方ですので、無理せず楽しく食べるのが良いと思います。
小さいお子さんは、一気に食べ過ぎて喉に詰まらせないように、少し細めの恵方巻を準備するなど配慮が必要ですね。
また、ひとり一本食べきることで縁起が良いとされていますが、それぞれ自分の食べやすい大きさの恵方巻を選ぶようにしましょう。
まとめ
- 恵方とは、歳徳神(としとくじん)という神様のおられる方角。
- 歳徳神のおられる「恵方」という方角は、昔から、人々にとって縁起の良い方角と考えられて来た。
- 「恵方」の方角から、幸運が巻きずしの中を通り、身体の中に入りこむと考えられている。
- 途中で話すことで、せっかく入ってきた「福」が逃げてしまうと言われている。
- ひとり一本を丸かぶりにして、一気に食べる。
恵方巻の食べ方にもルールがあり、正しい食べ方をしないとご利益が得られないと言われています。
しかし、恵方巻は現代になって出来た風習であり、あまり堅苦しく考えずに楽しく頂くことが良いのではないかと思います。
恵方巻にこめられた願いや意味を知り、先人たちの想いに触れることが大切ではないでしょうか。