節分の時期になるとスーパーやコンビニエンスストア、デパートの店頭に、様々な恵方巻が並べられます。

30年ほど前までは「恵方巻」という名前を聞いたことがなかったのではないでしょうか。

「恵方巻」はいつ頃から食べられるようになったのでしょうか。

ここでは、恵方巻きを食べる意味やルーツ、ご利益についてご紹介します。

節分に恵方巻を食べるのには、どんな理由があるのでしょうか。


恵方巻の「恵方」とは

日本で古くから信仰されている「陰陽道」と関係があります。

陰陽道では、「福をもたらし、災厄を寄せ付けない神様」が存在すると考えられています。

「歳徳神」と言い、その年の福徳を司る神様で年が明けると歳徳神がお越になる方角が移動します。

歳徳神がお越しになる方角を「恵方」と言います。

昔から日本人は「恵方」に敬意を払い、生活に取り入れて来ました。

例えば、元旦に「恵方」の方向にある寺社にお参りに行くことを「恵方参り」と言います。

節分に恵方巻を食べるのは?

旧暦で2月4日の立春は、一年の始まりの日でした。今でいう元旦ということになります。

つまり、立春の一日前の2月3日は大晦日(一年の終わりの日)だったのです。

「新しい年が、幸せな年でありますように。」という願いをこめて邪気を祓う節分の行事が古くから行われて来ました。

現代の大晦日に大掃除をしたり、年越しそばを食べたりするのは、悪いものを払って新しい年を元気で過ごせますようにという願いがこめられています。

2月3日に食べる恵方巻にも同じような願いがこめられているのです。

新しい年の「歳徳神」がお越しになる方角を見て恵方巻を食べる風習が、現代社会で広まりました。

節分に恵方巻を食べるようになったルーツ


恵方巻として食べる「巻き寿司」の起源は

巻き寿司に使われる「板海苔」が作られたのは江戸時代なので、巻き寿司の始まりは江戸時代以降と考えられます。

関西ではたくさんの具が食べられる太巻きが、関東ではこだわりのネタで食べる細巻きが流行しました。

「太巻き寿司」は「丸かぶり寿司」として関西を中心に広まった。

大正時代、大阪の花街で、節分の時期に漬け上がるお新香を使った海苔巻きを、恵方に向かって食べて縁起を担いだのが始まりだという説があります。

昭和初期になり、大阪を中心とした関西で「丸かぶり寿司」の風習が広まったと言われています。

昭和7年、大阪酢商組合が販売促進の目的で「巻き寿司と福の神 節分の日に丸かぶり」というチラシが配られたのが普及の始まりとされています。

「恵方巻」という名称で全国に広まった

1989年、コンビニエンスストア・セブンイレブンが広島で「恵方巻」という名称の太巻き寿司の販売を始めました。

これが「恵方巻」の名称の由来です。

1998年には全国のセブンイレブンで販売されるようになり「恵方巻」が全国的に広まりました。

そのほかの諸説

◎戦国武将が丸かぶりをして戦に勝ったと伝わっています。

当時は、海苔ではなく笹を巻いた「笹巻毛抜き寿司」でした。

◎豊臣秀吉の家臣が節分の前日に海苔巻きを食べ、戦いに大勝利したこという説もあります。

節分に恵方巻を食べると、どんなご利益があるのでしょうか。


「恵方巻」の起源は商売繁盛との関わりが深いようです。

起源はどうあれ、現代社会に生きる人々が「恵方巻」にこめる願いは、昔の人と同じです。

恵方巻を食べる事で、悪い事を祓い幸運を呼び寄せることができると縁起を担いでいるのです。

「恵方巻」を食べる時には、ルールに従って食べることで、ご利益が得られると言われています。

まとめ

  • 歳徳神がお越しになる方角を「恵方」と言う。
  • 「新しい年が幸せな年でありますように」と願いをこめて邪気を祓う節分の行事が古くから行われて来た。
  • 恵方巻を食べる事で「悪い事を祓い幸運を呼び寄せる」と縁起を担いでいる。
  • 恵方巻をルールに従って食べることで、ご利益が得られると言われる。

節分に食べる「恵方巻」の名称の始まりが、コンビニエンスストアで販売された名称だと知り、少し驚かれた方も多いと思います。

しかし、そこにこめられた願いは昔から受け継がれたものですね。

その気持ちを大切に節分のお祝いをしましょう。