「鬼は外! 福は内!」と元気に掛け声をかけながら豆をまく節分は、子供にとって楽しみな行事のひとつですね。
昔からの習わしに従って豆まきをしているのですが、実は豆まきのやり方には決まりや意味があるのです。
ここでは、豆まきのやり方、鬼の意味、おかめの意味について説明します。
節分の豆まきには、何かきまりがあるのでしょうか。
2月3日の節分は季節の変わり目です。
古くから季節の変わり目には、悪い病気や悪い事を運んでくる「鬼が出る」と言われています。
その鬼が家の中に入って来ないように「鬼は外!」と声をかけるのです。
「福は内!」と言うのは、福や運の良い事は家の中に招き入れましょう、という意味です。
※地域によっては、「福は内」「鬼も内」という場合や、「福は内」しか言わない場合があるそうです。
- 福豆(大豆を炒ったもの)を三方(神様にお供えする器)に入れて神棚にお供えしておく。
- 鬼は真夜中にやって来るので、家族みんなが揃ってから、夜にまきます。
- 豆をまくのは、家の中心の人(お父さんなど)
- 豆をまく時は、「鬼は外!」と3回声をかけ、家の玄関や窓を開けて豆をまく。
- 玄関や窓を閉めてから(鬼が戻らないように)「福は内!」と3回声をかけて部屋の中に豆をまく。
- 家中に撒き散らした豆を全て拾い、最後に豆を食べる。
節分の鬼にはどんな意味があるのでしょうか。
角を生やして、こん棒を持った怖い顔をした「鬼」が本当にやって来るのではありません。
昔のおかあさんは、子供が悪い事をすると「鬼が来るよ。」と叱ったそうです。
本当に「鬼が来る」のではなくて、「目に見えない悪いこと」が起こることを「鬼が来る」と言ったのです。
昔から、鬼や魔物は、季節の変わり目に現れると言われていました。
新たな1年を迎える「節分」は、やって来る「鬼」を退治するのによいチャンスだと考えられました。
鬼の出入りする方角は、「北東」と言われています。
昔の言い方では、「北東」を「丑寅(うしとら)の方角」と言います。
そのため、鬼は「牛の角を持ち、虎のパンツを身につけた姿」として描かれるようになったのです。
節分のおかめは、どのような意味があるのでしょうか。
節分の豆まきには、「鬼は外!」「福は内!」と叫びながら豆をまきますね。
節分の豆まきの時には「鬼」のお面をかぶります。
「福は内!」の「福」のお面が「おかめ」です。丸顔で、鼻や額は広く、頬が張り出した顔をしています。
「おかめ」は「お多福」や「お福」と言われることもあり、昔から「福が多い」という顔と言われています。
このことから、「おかめ」は節分の「福は内」の時の「福」の代わりとして使われるようになりました。
まとめ
- 鬼が家の中に入って来ないように「鬼は外!」と声をかける。「福」は家の中に招き入れましょうと「福は内!」と声をかける。
- 「目に見えない悪いこと」が起こることを「鬼が来る」と言った。
- 「おかめ」のお面が、節分の「福は内!」の「福」の代わりとして使われるようになった。
子供の頃に家族と一緒に豆まきをしたことを思い出しますね。
豆まきのやり方には、色々なきまり事があります。また、そこにこめられた願いや意味があるのです。
子供にも、しっかりと伝えたいですね。