ひな祭りには、ひな人形を飾り、白酒やひし餅、ひなあられをお供えしてお祝いしますね。

ところで、「白酒」と「甘酒」は同じものなのでしょうか。

そもそも、ひな祭りに「白酒」を飲むようになったのは、どんな由来があるのでしょうか。

ここでは、「白酒」と「甘酒」の違いや、ひな祭りに「白酒」を飲むようになった由来や意味についてお伝えします。

ひな祭りに飲む「白酒」と「甘酒」の違いは?


平成24年に京都の宝酒造が、20歳~50歳の既婚女性に調査した結果、「白酒」を知っている人は全体の4割で「甘酒」や「にごり酒」と混同している人が多かったそうです。

では、「白酒」と「甘酒」は、どんな違いがあるのでしょうか。

白酒とは

  • アルコール度    10%程度
  • 材料        焼酎、みりん、もち米
  • 飲める年齢     20歳以上と法律で定められている。
  • 手作り       法律で禁じられている。

甘酒とは

  • アルコール度    1%未満
  • 材料        ごはんや米麹
  • 飲める年齢     子供が飲んでも良い。
  • 手作り       家庭で作っても良い。

※このように、白酒と甘酒は全く違うものなのです。

白酒は子供が飲むことができませんので、間違って飲ませないように気をつけましょう。

甘酒は、白酒が飲めない子供たちのために作られたのかは定かではありませんが、子供が飲むには問題ないかもしれません。

ただし、甘酒もアルコール度が、1%未満と言ってもアルコールは0ではないので、注意が必要です。

ひな祭りに白酒を飲むのは、どんな意味があるのでしょうか。


中国の「上巳の節句」の風習が日本に伝わった

ひなまつり」の起源は、中国で行われていた「上巳の節句」です。

男女関係なく邪気を払う季節の節目の行事でした。

川に入り、身体の穢れを洗い流すという風習があり、その時に飲まれたのが「桃香酒」という桃の香りがするお酒です。

「桃」には邪気を払う効果と、百歳(ももとせ)まで生きる、という意味があるとされいます。

このことから、邪気払いと不老長寿を願って「桃香酒」が飲まれました。

この「桃香酒」が日本に伝わって「白酒」になったとされています。

「上巳の節句」に「桃香酒」を飲むようになったのは、大蛇伝説から

昔、大蛇をお腹に宿してしまった女性が、3月3日に「桃香酒」を飲んだところ、お腹の中の大蛇を流産することが出来た、という伝説があるそうです。

このことから、胎内に悪い子が宿らないようにと、厄払いの意味があるという言い伝えがあります。

ひな祭りに白酒を飲むのようになったのは、どんな由来があるのでしょうか。


中国の「桃香酒」が、「薬酒」として日本に伝わった

もともと中国の「上巳の節句」に飲まれていた「桃香酒」が日本に伝わったのは「薬酒」のひとつとしてでした。

安時代の貴族の子女の間で流行していた「ひな遊び」では、お酒を飲む習慣はありませんでした。

江戸時代になり庶民の間で、3月3日に「白酒」を飲む風習が広まった

江戸にあった豊島屋酒店の初代・豊島屋十右衛門が、女性でも飲める甘い酒を造って売り出したのが、「白酒」です。

当時の女性はお酒を飲む習慣はありませんでしたが、豊島屋が造った「白酒」が、あまりに美味しかったので、とても人気が出たそうです。

売り出したのがちょうどひな祭りの前だったということもあり、以降、ひな祭りに「白酒」を飲む習慣が広まったのだと言われています。

まとめ

  • 白酒と甘酒は成分が全く異なる。
  • 中国の「上巳の節句」では、邪気払いと不老長寿を願って「桃香酒」が飲まれた。
  • 中国の伝説から、胎内に悪い子が宿らないようにと、厄払いの意味がある。
  • 「桃香酒」は「薬酒」のひとつとして日本に伝わった。
  • 江戸時代になり「桃香酒」をルーツとする「白酒」を、ひな祭りに飲む風習が広まった。

身体を清め、邪気を払うために飲まれていたという「桃香酒」ですが、日本では「白酒」に代わり、江戸庶民の間で広まりました。

その後、現代では、子供にも飲めるような「甘酒」に代わり、人々に親しまれて来ました。

最近では、幼稚園や保育園のひな祭りでは「乳酸菌飲料」が人気だそうです。